株主総会や決算資料を見るメリット
株式会社は株を発行することによって広く資金を集めます。
そして株主総会の場で会社の業績や今後の方針などを報告します。
株主にならなくても、上場企業であれば決算資料をネットから見ることができます。
そこには
会社の事業展開やその評価、経営状態や過去の振り返り、今後の方針がまとめられており就職活動で会社を選ぶ際の判断材料となります。
また、
面接時においても会社の方針をしっかり把握していることをアピールすることで面接官に好印象を与えることができます。
それと
事業毎に報告がまとめられているため
業務実績から現在、将来の薬剤師を取り巻く環境を垣間見ることができます。
例)日本調剤の決算資料
日本調剤の決算資料を見てみると下記のように構成されています。
- 決算ハイライト
- 各事業毎の損益計算書
- 来期の業績予想
- 成長戦略
決算ハイライト
調剤薬局事業:前年と比較して既存店の処方枚数が増加。新規出店の寄与もあり増収増益。
医薬品製造販売事業:新規薬価収載品が牽引する一方、薬価改訂に伴う既存薬品の販売価格の下落と予定していた新規薬価収載品の発売延期による減益。
医療従事者派遣、紹介事業:新型コロナウイルスワクチン接種業務の需要に伴い、医師紹介の実績が拡大した一方、薬剤師派遣減少により売上高と営業利益ともに減少。
損益計算書
新型コロナウイルスの影響が継続するなか、調剤薬局事業の好成績により売上高、営業利益は前年同期比アップ。
業績予想
調剤薬局事業、医薬品製造販売事業は増収、増益を予想。
医療従事者派遣、紹介事業は減収を予想。
成長戦略
調剤薬局事業:
バランスを重視した出店、薬機法改正への対応。未来の薬局を見据えた自力出店とM&A、門前薬局とハイブリッド型薬局等のバランスを重視した出店による規模拡大。
医薬品製造販売事業:研究開発投資による自社承認薬品の増強、収益力向上。
医療従事者派遣、紹介事業:紹介事業の強化および新たな事業分野の拡大。
この決算資料から
コロナ禍においても調剤薬局事業の牽引により日本調剤グループは堅調。
紹介事業は今後見直しが起きる?
薬剤師の就職、転職活動も厳しさを増している状況が見てとれる。
まとめ
株主総会や決算資料を確認することで業界を取り巻く環境やその会社の将来性、事業見通しを知ることができる。
難しく考えないで馴染みのある企業の決算資料を見てみましょう。
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