先日、病棟の看護師に言われました。

あなた以外に今この病棟に来てる薬剤師で急変対応出きる人いるの?

今までこの病棟に来た薬剤師は皆、急変対応出きる人しか来てなかったけど今急変あって呼んでもできるの?
いやあ、まさかそんなと思いながらよくよく考えると
本当に私しかいない⁉️
今、私の勤務する心血管病棟にはもともといる私と途中で2人体制になって来た後輩1人。
それにコロナ病棟の関係で編成があり一時的に別の病棟の後輩薬剤師2名が派遣されています。
そのメンバーを見ると他の病棟から来た2人は救急のイメージが全くない。
私のペアの薬剤師には日々、臨床スキルを上げる指導や急変時の話などもしているが実際に動いているのを見たことがない。
他の薬剤師も救急時に駆けつけている姿を見たことがない。
病棟で急変が起きてもハリーコールがなっても知らぬ顔。
病院全体で見ても他の薬剤師で出きる人は2、3人ほどか。
強烈に危機感を覚えました。
急変時に薬剤師は必要ではないと考えられてしまうかもしれない。
そもそもICUを除く4病棟のうち急変対応している薬剤師は私だけ…
分からなくて怖いのか一切関わりません。
後輩に何故急変時駆けつけないか聞くと

いつも何かごちゃごちゃしてますよね。
何か、わあ~ってしてる感じ。
何?その他人事・・
自分の受け持ち患者が急変してるんだよ?
そりゃ看護師も
呼ぶ気にも薬剤相談する気にもなりませんよね。
薬剤師が救急から取り残される…
かといって無理やりさせることでもない。
中途半端な薬剤師を送り込んでもリスクしかない。
薬剤部内勉強会で急変時の薬剤使用法なども取り扱いますが聞くのと実際に自分が主体になって動くのはまた違うもの。
これは早急に対応が必要だ
薬剤師は急変対応できない?
ズバリ人によります。
これを読んでいる方の中にも自信がないって方もいるでしょうし、いつもしてるって方もいると思います。
薬学部が6年制に変わった後も急変時対応については学んでない薬剤師がほとんどですし、アドレナリンいけばいいんでしょくらいでも現場で役に立ちません。
しかし、
救急認定薬剤師をはじめ、救急に従事する薬剤師は年々増加傾向にありしっかりと救急の場で活躍し認知度をあげています。
急変時に薬剤師は何をするか
患者の現状を把握し、何故そうなったかを考えながらその後の対応を体系的に考え
そのために、
薬剤師として何ができるか
今の状態でどの薬剤をどのルートからどれくらいのスピード、間隔で投与するか。
急変の原因をチームで考えそれに合わせた薬物治療の提案。
そして評価。
というようなことを考えます。
余裕があればその急変現場全体をマネジメントすることもあります。
的確な指示が出ていなければ医師に声かけ
記録係や胸骨圧迫、その場の人の動きがスムーズでなければ指示だしやサポートをします。
人工呼吸器の設定確認なんかも場合によっては行います。
平時からの準備
まず、急変時に使うかもしれない薬剤の特徴と使い方くらいは把握しておきましょう。
完璧に覚えなくてもこう使うっていうのを紙に書いて持っていてもいいですし本を持ち歩いていてもいいです。
あとは病態把握の力を身につける。
これはそんなすぐに身に付くものではないので普段の業務で患者と接し、先輩薬剤師や医師、看護師、他コメディカルスタッフに聞いて自分で学んでいく姿勢が大切です。
対策
今回の看護師からの指摘で我が病院での急変対応、及び薬剤師の課題が見えました。

とりあえず急変時に薬剤が適切に使われるように早急に対応しよう!

薬剤師と看護師への急変時薬剤、対応を部署を越えて勉強していこう!
早速、急変時使用する薬剤毎に体重毎の使用量目安と特徴をまとめたものを作成し、薬剤部、救急科に確認してもらい救急カートにつけるもしくは薬剤師が持っておくように準備開始。
まだ動き始めたばかりで確定はしていないです。
あくまで一般例の推奨量なのでケースバイケースですが何もわからないなら、とりあえずこれを参考にってスタンスです。
もちろん全ての病態や薬剤を網羅しているわけではないので、最低限の知識を早急に看護師、後輩薬剤師に覚えてもらう必要がある。
今後は急変現場で実際に後輩たちに動いてもらって私がフォローするようにするか。
まず実際に急変の場にいないと何も学べないので最初は見てもらって私が何を考えているのかを可能な限り伝えながら勉強してもらう予定です。
せっかく薬剤師が病棟にいて医師や看護師からも信頼してもらえているのに急変だけ除け者なんて悲しすぎます。
それに急変時こそ薬剤師は必要と考えているため、より多くの命を守るためにも頑張ってもらいたいところです。
もちろん何も分からず適当な対応をされては大事なのでしっかり勉強が必要なのは言うまでもないです。
今回の臨床救急学会で報告もあったのですが救急認定薬剤師の上部機関として救急を広める、指導する専門薬剤師も設立予定です。
それだけ薬剤師が救急の場で活躍しているし期待されている。
この流れに取り残されないように救急を盛り上げていきたいと思います。
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