病院は公立、公的病院と民間病院に大別されます。
では薬剤師、薬学生の就職先としてどちらがオススメなのでしょうか。
結論
最初に結論から言うと
あくまで私のオススメですが
絶対!
公立、公的病院です。
実習生に相談されたときもあくまで私の意見と前置きした上でそのように返答しています。
もちろん自分の病院に来てくれた方が助かるし嬉しいけどその子の大切な人生がかかっているのでメリット、デメリット、自分の知っている限りの情報を伝えて検討して自分で決めるように伝えています。
それでも私の指導を受けたいからと就職してくれた子も何人かいて嬉しい気持ちと申し訳ないような複雑な心境でした。
今回は実際に何故私がそう考えるのかをお伝えします。
公立病院とは
- 運営母体:自治体
- 定義:地方自治体を母体とし、地域の基幹病院の役割を果たす医療施設
都道府県や市町村などの自治体が運営する医療機関。
地域医療を支える柱となり、
採算性や特殊性の面から民間病院では対応が困難な医療の提供を行います。
公的病院とは
- 運営母体:公的団体
- 定義:厚生労働省が定めた公的団体を運営母体とする病院
公的団体(都道府県・市町村・地方公共団体の組合、国民健康保険団体連合会及び国民健康保険組合、日本赤十字社、社会福祉法人恩賜財団済生会、厚生農業協同組合連合会、社会福祉法人北海道社会事業協会)
公的病院の役割は公立病院と似ており、「医療のみならず保健、予防、医療関係者の養成、僻地における医療等一般の医療機関に常に期待するのとのできない業務を積極的に行いこれらを一体的に運営する」こととなっています。
民間病院とは
公立、公的病院以外の病院。
圧倒的に施設数が多く、急性期から慢性期まで幅広くカバーしていることが多いです。
公立、公的病院のメリット
- 安定性
- ボーナス
- 福利厚生
- 年間休日
- 各種手当て
- 退職金
なんといっても安定性です。
どんなに収益が出ていなくても確実に支給されるボーナス。
本当に羨ましい(涙)
今回のコロナ禍では全国的に民間病院のボーナスカットが大きな話題となりました。
でも公的、公立病院はコロナで外来、病棟が閉鎖という極めて経営的によろしくない状況でもしっかりボーナス支給されていました。
福利厚生もしっかりしており、年間休日もしっかり確保されています。
また、各種手当て、退職金もしっかり支給されるため安心です。
公立、公的病院のデメリット
- 初任給が低い
- 組織改革が困難
初任給がとにかく低いです。
年齢や昇給を重ねるとどんどん年収は上がっていくし手当てもあるのですが、やはり民間病院の給料と比べると最初は低い傾向にあります。
また、基盤が大きいため組織改革をしようと思っても融通がきかないため不便なこともあります。
いつまでも古くさいやり方が変わらないこともあるため見学や面接時は雰囲気などもよく確認する必要があります。
民間病院のメリット
- 初任給が高い
- 融通がきく
公立病院と比べて初任給が高い傾向にあります。
初任給の高さで新卒の採用を確保している面もあります。
また、小回りのよさ融通のききやすさから薬剤部長の度量や交渉力次第で業務内容や待遇も見直されることがあります。
部の方針にもよるのですが、いろいろなことにチャレンジしやすい環境が作りやすいです。
民間病院のデメリット
- 昇給額が小さい
- ボーナスでる?
- 退職金少ない
- 福利厚生…
初任給は高い傾向にある民間病院ですが、昇給額はかなり少なく勤続数年してもあまり増えていないところが多いようです。
途中で公立病院に年収が逆転されてしまいます。
また、給与や特にボーナスは経営に大きく影響を受けます。
今回のコロナ禍で私の勤務する民間病院でも経営が苦しくなりコロナ禍初のボーナスでは減額されました(-o-;)
しかもその後も各夏・冬ボーナス支給前の病院会議で毎回、ボーナスを支給するかどうかの議論から始まったそうです。
結局支給されましたが。
減らすどころか無支給なんてひどい議論(涙)
病棟編成もあり忙しさは増したのに(涙)
コロナ禍以外でも業績が悪化すればボーナスはどうなるかわかりません。
また、退職金は規模にもよって異なるのですが
新卒から定年まで勤続して1000万円以下になる病院も少なからずあります。
しかも、求人票や交渉の時に退職金について触れないことがほとんどなため
いざ就職して社内規定を見てから驚愕することもあります。
福利厚生もしっかりしていないこともありますしブラックな病院もそこそこあります。
ちなみに私の最初の就職した病院もかなりのブラックでした…
[薬剤師必見!ブラック企業に注意]実際に経験した辛い病院。転職を考える!
まとめ
以上を聞いた上で皆さんはどちらに就職するでしょうか?
あくまで私の見解なので全ての公立、民間病院が該当するわけではないですし全く違うところもあるかもしれません。
今回の内容を参考に
自分で見学して見て聞いて雰囲気を確認して自分で大切な進路を決定してください。
もし、回りに希望の就職先に勤務する先輩や知人がいれば情報入手には有利ですので積極的に相談してみてください。
全く知人がいない場合はSNSもあります。
もしくは薬剤師求人サイトに登録してエージェントから情報を得ることもできます。
求人側は登録も利用も無料なので是非活用してみてください。
多くの有益な情報をくれるため自分だけで悶々と考えるより効率が良いです。

このブログが少しでも皆さんの進路選びの参考になれば嬉しいです。
コメント