病棟薬剤師も救急?
病院の救急対応はERだけではありません!
入院患者の急変ももちろん発生します!

でも病棟には看護師さんがいるし医師もいるし薬剤師にやることなんてないでしょ。
そんなことありません!
急変時に薬剤師がどれだけ求められて活躍する機会の多いことか
もちろん全ての場面で薬剤師が薬剤師として活躍するとは限りませんが
薬剤師ならではの視点で
なぜ急変したのか薬が原因?これからどんな薬が使われそうだな、その場合は体重で計算するとこれくらいだなとかそういうことを考えながら時には提案しながら救急対応を行います。
また、スタッフの手が足りていないときは胸骨圧迫を行ったり記録係を率先して行います。
学びかた
最低限、医療従事者としてBLSやICLSくらいは受講して救急蘇生の基本を学びましょう。
ともに定期的に講習会を開いているため近場で開かれるコースを探して受講しましょう。1日で終わります。
調剤薬局で働く薬剤師であってもBLSくらいは必須です。薬局に来るのは持病があったり体調の悪い患者がほとんどですから当然ですね。
あとはACLSやFCCSというのも個人的にはとても学ぶことが多く有意義な時間を過ごせました。
一般的な救急の対応を学んだ上で
薬剤師としてどのようにアプローチしていくか
実際の症例を先輩薬剤師について学ぶことはとても有効です。
それに、救急や集中治療に関わる書籍は非常に有用ですのでいくつか手元に置いておくことをおすすめします。
特に
- カテコラミン
- 鎮静薬
- 鎮痛薬
- 筋弛緩薬
- 抗不整脈薬
などは良く使用するため、最低限、採用薬の使い方や複数ある場合は使い分けなどを確認しておきましょう。
また、緊急透析やECMO導入になることもあるため余裕があればその際の薬剤の使い方なども確認しておくとよいです。
私も初めは何もできませんでした。
“薬剤師さん、急変!行かないとっ”
そう看護師に急かされて行ったけど何をしたらいいのかわからずその場にいてただ邪魔なだけでした。
それから悔しくて勉強して少しずつですが役に立てるようになってきたかなと思っています。今では病棟だけでなくハリーコールや時にはERに出向いて対応しています。
救急認定薬剤師制度もあるため興味のある方は是非チャレンジしてみてください。
実例紹介
とりあえず急変には何でも首を突っ込んでいるのでいろいろありますが一つご紹介します。
心不全で入院中の患者がショックバイタル、意識レベル低下!
ノルアドレナリンやドブタミンの用量提案しつつ原因を検索。
内服薬を確認するとプレドニゾロン長期服用中。まさかと思いNaを確認すると130と低値!
カテコラミンと細胞外液を投与してもなかなか血圧が上がらない…
相対的副腎不全の可能性あり!
すぐにコルチゾール値の測定とハイドロコートンの投与を提案
その後バイタル安定。副腎不全の診断がつきました。
まとめ
救急こそ薬剤師が関与すべきです。
薬剤師ならではの視点が大きなヒントになることも。
まずは積極的に関わっていく姿勢が大切です。
でも初めは特に関わりかたが分からないこともあるかも…
まずは自分に何が出来るか、何を学びたいかを平時のうちに医師や看護師長などに伝えてどのように関わっていけばスムーズにいくかを確認しておくとよいかもしれません。
そしていざ急変があったときに向けて出来ることから少しずつ準備をしていきましょう。
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